機構の取組【FD研修部門】令和5年度全学FD「「省察(リフレクション)」のワークショップ」の実施について
令和6年2月20日(火)、本学の札幌駅前サテライトを会場として全学FD「「省察(リフレクション)」のワークショップ」を開催しました。
本学では、令和5年度から「実践と理論の往還によるスパイラル型カリキュラム」を導入しており、授業科目「学校教育の実践と省察Ⅰ?Ⅱ」や「学校臨床研究」などの省察活動を通じて、実践型教員養成の実現を目指しています。学生に対して省察の力を身に付けさせるには、指導にあたる大学教員の省察に関する理解が不可欠であることから、「省察(リフレクション)」に関するFDを企画?実施したものです。
当日は、リフレクション研究や教師教育研究に造詣が深い東京学芸大学教職大学院准教授 渡辺貴裕氏を講師としてお招きし、教員養成3キャンパス(札幌校、旭川校、釧路校)から参加した合計21名が5つのグループに分かれ、ワークショップ形式で研修が行われました。
冒頭、コルトハーヘンのALACTモデルの説明があった後、事例を交えて、「行為の振り返り」から「本質的な諸相への気づき」に進むための手がかりはどのようなものかについて、グループ討議を行いました。渡辺講師からは、「何を行ったか」「何を考えたか」「何を感じたか」「何を望んだのか」について、教師の思いと学習者の感じ方との違いに気づくことが「本質的な諸相への気づき」に繋がるものであること、その違いに教師としての感情が動き?揺さぶられたところが起点となり、違いを掘り下げるときにALACTモデルを使うものであり、ALACTモデルを使うことを目的化しないよう留意する必要があるとの説明がありました。
また、東京学芸大学教職大学院での対話型模擬授業検討会における学生間の話し合いの進め方や省察の深め方について、大学教員が果たす役割などについての事例紹介がありました。
午前から午後にかけて、いくつかの事例をもとにグループ討議が行われ、参加者からは「学生が授業観察する際に授業者の視点はもとより、「学習者がどのように学んでいたのか」という視点でリフレクションすることの必要性と大切さについて深く考えることができた。」や「ALACTモデルのリフレクションについて、最初から全て達成させることを目指すのではなく、繰り返しリフレクションを行う中で、気づきを深めていくというスタンスでよいことが分かり、今後の実践と省察の授業における考え方として、活用できると考えました。」などの省察についての理解が深まった意見が複数あり、盛会のうちに終了となりました。
<当日の様子>
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